靴紐ではなく両サイドに施されたスリットパーツの裏に備えられた伸縮性のあるゴム(エラステック)素材によってフィット感を生み出すデザインです。パターンにおいては、スリット上部とトップライン(履き口)の流れるような繋がりに気を配りました。
着脱の容易さが特徴のこのモデルは、脱ぎ履きが多い日本の生活様式において大変活躍します。
伝統的なグッドイヤーウエルト製法を用い、履き心地の面では長時間履いても疲れにくく、しかも型くずれせず履きこむほど足に馴染むのが特徴で、構造的に靴底の修理がしやすい設計になっています。
RENDOの靴は多くの足型採寸データから得られた傾向をもとに試行錯誤し製作した靴型がベースになります。そのなかで、被験者の方約8割程度が普段履く靴のヒールカップが大きく踵が抜ける悩みをもっていました。その為、RENDOでは踵を一般的な既製靴よりワンサイズ程度小さく設定し、踵のホールド感を高めました。更に踵と合わせてフィット感を作る為、一の甲から二の甲への立ち上がりを一般的な既製靴より踵よりに設定し、甲と踵で挟み込むイメージで設計しました。また、アウトラインにサイドライニングを施すことでフォルムの型崩れ防止、小指の当たりをソフトにしています